家事代行サービスの集客ノウハウ7選!利用者急増で起業のチャンス

女性の社会進出が進む昨今、共働き世帯が増えたことで家事代行サービスの需要は高まりつつあります。ただし、いくら需要が高いとはいっても、何もせず顧客を獲得できるわけではありません。

家事代行サービスを立ち上げたものの、思うように集客できず頭を悩ませている経営者の方も多いのではないでしょうか。今回は、家事代行サービスが多くの顧客を獲得するためのコツについて、具体的に紹介していきます。

家事代行の利用者は今後増えてくると予想される

料理に洗濯、掃除に買い物、子どもの世話など、家事には終わりがありません。共働き世帯や女性の社会進出が増えたことで、こういった家事を満足に行う時間がないと悩んでいる家庭も少なくありません。

こうしたことを背景に、忙しい自分たちにかわり家事を行ってくれる「家事代行サービス」の需要が高まりつつあるのです。

株式会社矢野経済研究所が行った調査によると、家事代行サービスの市場規模は2015年に853億円、2016年は879億円、2017年には906億円と増加傾向にあります。また、2014年に経済産業省が公表した「家事支援サービスについて」という資料によれば、市場規模は将来的に6,000億円にまで達すると予測されています。

さらに、家事代行サービスの需要の高さをうかがわせる事例として、DMM.comが提供する家事代行サービスのマッチングアプリ「DMM Okan」が挙げられます。このアプリは高い人気を誇っていたにもかかわらず、2018年9月にサービスを終了しました。

その理由は何と、「需要に供給が追い付かない」というものです。依頼が数多く入るものの、品質の良いサービスを提供できるスタッフが確保できず、うまくマッチングできなくなったためにやむなく撤退してしまいました。いかに家事代行サービスが求められているのか、非常によくわかる事例です。

共働き世帯だけでなく、単身者世帯や高齢者世帯などでも、家事代行サービスの需要は高くなっています。家事代行サービスの利用者は今後も増加すると見込まれており、将来的に見ても大きな成長が期待できる分野といえるでしょう。

家事代行業で成功するための集客ノウハウ7選

需要の高い家事代行サービスですが、だからといって自動的に顧客が集まるわけではありません。需要の高まりにともない、家事代行サービスを提供する事業者数も増加傾向にあります。

競争相手が多ければ多いほど、より魅力的なサービスをアピールしなければ顧客を獲得しにくくなってしまいます。次は、効果的に顧客を獲得するための集客ノウハウを見ていきましょう。

まずは自社のウリ、強みを明確にする

今のところ、家事代行サービスを始めるにあり、特定の免許や資格などは求められません。このため、大手から中小企業まで、数多くの事業者が参入しやすい分野となっています。多くの競争相手の中から顧客に選んでもらうためには、ほかとは違う「自社ならではの強み」をアピールしなければなりません。

たとえば、スタッフに育児・保育経験のある人材が多ければ、子どもの世話に特化したサービスを提供するという方法もあります。夜間も勤務できるスタッフがいれば24時間対応にする、依頼できるメニューや時間を細かく設定するなど、「ここだけは他社に負けない」という強みをつくることがポイントです。

強みがなかなか見つけられない場合は、競合他社がどのようなサービスを行っているか調査し、差別化を図ってみましょう。どのようなサービスがあれば顧客がより便利に利用できるかを考え、柔軟に対応することが大切です。

独身男性向けプランなど、分かりやすいサービスを打ち出す

ひと口に家事代行サービスといっても、家事の内容はさまざまです。このため、料金形態や依頼できるサービス内容などが複雑化しているケースも少なくありません。

家事代行サービスを利用したいと思っているものの、どのサービスを依頼すれば良いのか、料金がどれくらいなのかがわからず、利用に踏み切れない顧客もいるでしょう。このようなケースに備え、ターゲットごとに需要が高いと考えられるサービスをセットにして提供するなどの工夫も必要です。

たとえば、ひと通りの家事をまとめた「独身男性向けプラン」、食事だけを作ってほしい人向けの「料理代行プラン」、介護も含めた「高齢者向けプラン」などを考えてみると良いでしょう。

ターゲットを明確にし、料金やサービス内容をわかりやすく提示すると、顧客も選びやすくなるため効果的な集客が期待できます。

信頼感を高めるために家事代行の資格を取得する

家事代行サービスは無資格でも開業できますが、事業に生かせる資格がないわけではありません。たとえば、一般社団法人「日本家事代行協会」では家事代行アドバイザー1~3級の資格を取り扱っています。

ほかにも、ハウスキーピング協会が主催する整理収納アドバイザー、日本インストラクター協会主催のクリーニングインストラクターなどもあると役立つでしょう。

料理を提供する場合、管理栄養士や調理師の資格を持つスタッフがいることが望ましいです。このような専門的な資格があれば、顧客からの信頼を得やすいため集客につながります。

サービス範囲の分かりにくい家事代行は自社ホームページの作成が必須

家事は多岐にわたるため、「一体どこまでがサービスの対象なのかわからない」と感じている顧客も少なくありません。このような顧客の疑問を解決するためにも、自社のホームページ作成は必須といえます。

サービス内容や料金体系、自社の強みなどを明確かつわかりやすくアピールできるホームページを目指しましょう。

また、インターネット社会とも呼ばれる現代では、家事代行サービスを探す際にネットを利用する人がほとんどです。どれほど魅力的なサービスを用意しても、顧客の目に触れなければ利用されることはないでしょう。

チラシや看板などローカルなプロモーションに頼るだけでは不十分なので、やはり充実したコンテンツを備えたホームページは必須です。

Googleマイビジネスの活用

自社の情報を顧客の目に触れやすくするためには、「Googleマイビジネス」のようなツールを活用することも欠かせません。

Googleマイビジネスとは、Googleの検索結果やマップ上などに自社の社名や電話番号、写真などさまざまな情報を表示できるサービスです。口コミの管理やウェブサイトの作成、閲覧数やアクセス元の分析なども可能で、ビジネスに非常に役立ちます。

基本的に無料で利用できるので、コストがかさむ心配もありません。非店舗型の家事代行サービスでも登録可能など数多くのメリットがあるため、顧客獲得のチャンスを大きく向上できるでしょう。

家事代行のポータルサイトに登録

数多くの家事代行事業者が参加するポータルサイトへの登録も、効果的な顧客獲得の方法となります。

「競合他社が多いと逆効果では?」と思いがちですが、多くの事業者を比較検討できるポータルサイトを優先的に利用する顧客も多く、知名度がない事業者でも顧客の目に触れやすいというメリットがあります。

登録に当たっては費用がかかるなどの注意点もありますが、ポータルサイトの予約システムが利用できる、ホームページ代わりになるなどの魅力も多いので、ぜひ利用してみましょう。

高齢者のためにチラシやポスティング、フリーペーパーも活用

インターネットに慣れている世代はウェブを中心としたプロモーションが効果的ですが、ネットをあまり使わない高齢者には訴求しにくいです。このため、完全にウェブ媒体の広告に切り替えるのではなく、チラシやポスティング、フリーペーパーといった紙媒体も活用しなければなりません。

紙媒体には記載できる情報量が少なくなってしまうため、料金やサービス、実際に利用した顧客の声など、見た人に「利用したい」と思わせる充実した内容を心がけましょう。

家事代行サービスの順調な経営のために効果的な集客を目指そう

家事代行サービスは、将来的に市場規模の拡大や顧客増加が期待できる事業です。ただし、家事代行サービスビジネスに参入する事業者も増加しているため、インターネットやチラシなどを活用した顧客へのプロモーションが欠かせません。

今回紹介した内容をふまえ、自社の強みをアピールしたり、Googleマイビジネスやポータルサイトなどのツールも活用したりすることで、効果の高い集客をしていくことが大切です。

ターゲット層などに合わせた最適な集客方法を見極め、順調な経営を目指しましょう。